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音羽山観音寺後藤住職の花だより - フキさん頑張って編 2024年4月中旬

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「あらミツバチが来ているわ」とうれしそうな住職

 桜の季節も終わった4月中旬、2度目の観音寺へ。取材として初めての訪問です。一人で登る山道は前回よりも急に感じます。坂道に階段が現れると観音寺までもう少し。無常橋のあたりでオサムの声が聞こえてきました。今日はどんな話が聞けるか胸も高まります。

 

 

下の畑にも春の訪れ

 「初出社ね」と笑顔で迎えてくれた住職。門の鍵を開けると、前回と同じく参拝者を迎える準備をして、そのまま門の横で草花の話になりました。

 

 「これはアメリカハッカクレン。いつの間にかこんなに増えちゃったの」

 

 青々とした植物が一面に広がっていて、3週間前とはまったく違う風景です。植物の成長は早いですね。

 

一面に広がるアメリカハッカクレン

 

 「毒なんですって。ヤブレガサを植えたらどこかに行っちゃったわ。あら、ジエビネが生えているわ」と周りにある古い枯草を片付けます。

 

 「あっちにはミョウガがあるの。秋のミョウガと夏のミョウガは違うのよ」と植物の話は尽きません。

 

 本堂の横には住職の庭があり花がたくさん植えられていますが、この場所のことは何と呼べば良いのかと聞きました。

 

 「下の畑と呼んでいるわ。昔はキュウリやピーマンも作っていたのよ」

 

 周りの木が成長して日当たりが悪くなったため育たなくなったそうです。今もワサビやミョウガはあり、畑の名残はあります。

 

 「フキさん、頑張ってね」

 

と柵の境界にあるフキに呼びかける住職。

 

下の畑に生えているフキ

 

 「前は本堂の裏にもフキがいっぱい生えていて、鍋いっぱいにきゃらぶきを作れたの。それがシカに食べられちゃって」

 

 フキの葉はおいしいためシカも喜んで食べ、葉がなくなると光合成もできず、だんだん少なくなってしまったとのこと。

 

 「ワサビやミョウガも食べるのよ」

 

 シカは何でも食べるようです。

 

 

石段を登りながら春の花

 本堂へつながる石段を登りながらも、

 

 「シャクナゲのつぼみが少しピンク色になってるわ。これはマムシグサというの。茎がマムシの柄なのよ」

 

マムシグサ。境内のあちらこちらに生えていました

 

 マムシグサは花も緑色で変わった形をしています。秋には赤くなり、住職によればコンニャクの花も同じような形をしているそう。

 

 「この花はにおわないけど、コンニャクの花は咲くと臭いのよ。そのにおいで虫を呼んで交配するの」

 

 シャガ、ラショウモンカズラ、ホウチャクソウと、石段を登りながら春の花が次々と現れます。

 

本堂に続く石段に咲いているシャガ

 

 観音寺に本格的な春が訪れています。

 

 

 

音羽山観音寺

山の中にある尼寺。桜井市南音羽

JR・近鉄桜井駅下車、桜井市コミュニティバス談山神社行、下居下車、約2km。

火曜日閉門。17日の御縁日が火曜日の時は開門、翌日閉門

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