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奈良のランドマーク興福寺五重塔  この眺めともしばらくお別れ どこまで見えるか探ってみた

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こんなところからも見える 興福寺五重塔

 古都奈良の風景を象徴する奈良市登大路町の興福寺五重塔(国宝)は、約120年ぶりに大規模修理が実施される。修理に伴い素屋根が建設され、外部の足場が設置される2024年4月ごろから、塔の全体が見えにくくなるという。素屋根は同年秋ごろに完成する予定で以降は当面の間、塔の姿が見られなくなる。そこでふと「五重塔はどこから望むことができるのだろう」と気になり県内を巡った。皆さんも興福寺五重塔の遠望ポイントを探してみては。(竹内稔人)

 

「新・南都八景」に若草山からの眺望

 興福寺を含む「古都奈良の文化財」は2023年12月2日、世界遺産登録から25周年を迎えた。その節目を記念して奈良市観光協会は、一般の投票で選んだ構成資産8件の撮影スポット「新・南都八景」を発表した。興福寺は「若草山からの興福寺遠望」が選ばれた。


 早速その風景を撮影しようと奈良市雑司町の若草山山頂へ向かった。あいにく奈良盆地はもやがかかったよう。夕方だったこともあり、興福寺五重塔もシルエットで分かる程度だった。「奈良奥山ドライブウェイ」を下る途中、東大寺大仏殿(国宝、同市)の屋根越しに五重塔が見えた。

 

夕日が差しもやもかかる中でシルエットで確認できる興福寺五重塔=奈良市の若草山山頂

 

東大寺大仏殿の屋根越しに見える五重塔=奈良市

 

奈良を代表する塔コラボ

 興福寺から南西方向、奈良市七条2丁目の大池を訪れた。若草山を背景に薬師寺(同市)の東塔(国宝)と西塔が望める景観スポット。両塔を望むと、その遠方に興福寺五重塔の上部二層ほどを確認。奈良を代表する三つの塔を同時に見ることができた。


 さらに南西方向へ。興福寺から約19㌔離れた、大パノラマで知られる王寺町畠田の明神山を目指した。自宅で眠っていて一度も使用したことがない望遠レンズを背負って駐車場を出発。徒歩約分。息を切らして山頂(標高273㍍)に到着すると、360度を見渡せる絶景が広がった。


 朝からもやがかかっているが、若草山とその麓にある大きな屋根の東大寺大仏殿を確認することができる。カメラのレンズを向けると、大仏殿の右手前にうっすらと興福寺五重塔があった。


 そしてさらにその手前にも塔を発見。法隆寺五重塔(国宝、斑鳩町)だ。展望デッキには望遠鏡も設置されていて、興福寺と法隆寺の塔がほぼ直線上に並ぶ姿を見ることができる。

 

法隆寺五重塔(手前)と直線上に並ぶ姿を確認できる興福寺五重塔=王寺町畠田の明神山山頂

 

薬師寺の東西両塔と興福寺五重塔が同時に遠望できる=奈良市七条2の大池

 

橿原が南の限界?

 興福寺五重塔といえば猿沢池(奈良市)越しに望む風景が有名。そこから南方面ではどこから塔が見えるのだろう。


 同市山町の国道169号下山町交差点付近は、北にのびる国道の延長線上に五重塔が見える。交差点を県道高畑山線を東に入り、円照寺手前まではちょうど高台。興福寺からの距離約4㌔。田園風景の向こうに五重塔を望むことができる。


 さらに南へと、興福寺から約18㌔離れた橿原市常盤町の県橿原総合庁舎屋上庭園を訪問した。東西南北の四方が見渡せる眺望。期待して北方面、若草山の麓にカメラを向けファインダーをのぞいてみる。すると特徴的な大きな建物、県庁舎のやや左にかろうじて塔を見つけることができた。

 

田園風景の向こうに望むことができる五重塔=奈良市山町

 

かろうじて見つけることができた五重塔(中央やや上)=橿原市常盤町の県橿原総合庁舎屋上

 

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