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金曜時評

裏金問題の堀井氏へ 辞任せよ会長代行 - 論説委員 甘利 治夫

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 政治的な思惑があるにせよ、自民党の二階俊博・元幹事長が、次期衆院選には立候補しない意向を表明した。一連の派閥の政治資金パーティー券裏金問題で、政治的責任を果たすためとみられる。

 

 来月上旬にも、党による処分が下されるが、それを前にして決断したものだ。

 

 二階氏は、自身の秘書がパーティー券収入の約3500万円を政治資金収支報告書に収入として記載しなかったもので、同秘書は同法違反で略式起訴され有罪が確定している。また派閥の元会計責任者も、同じく約2億6400万円の収入を派閥の報告書に記載しなかったとして在宅起訴されている。安倍派、二階派合わせて82人もの議員が該当している。

 

 党の大物の処遇もさることながら、身近な県選出の堀井巌、佐藤啓両参院議員の政治姿勢に問題があると言わざるをえない。両氏とも安倍派所属で、裏金を受け取ってきた。疑惑発覚直後に、堀井氏は外務副大臣、佐藤氏は財務政務官をそれぞれ辞任したが、この時には「問題を起こした派閥に所属している」ことを理由として本人は無関係の立場だった。

 

 その後に、党から裏金議員の名前と金額が公表され、両氏の名前が出た。2人は先月初めに収支報告書を訂正した。実に堀井氏は1290万円の高額で、佐藤氏が306万円だった。

 

 一般論でいえば、当該1年間の総収入から必要経費を差し引いた残額が課税対象となる。今回の還流した裏金については「個々の事実関係に基づき判断」されるとしている。庶民感覚からすれば「脱税ではないのか」と思うが、修正のみで事足れりだ。両氏とも官僚出身だから、税の在り方など熟知していよう。

 

 党の処分は、岸田首相(総裁)自らが主要幹部と面談するなどして、厳しい判断をするといわれている。最も重い除名や離党勧告などはないとされているが、次いで重い党員資格停止や次期選挙での非公認などがある。

 

 両氏はこれまで県民への釈明や県連内でも論議の場を設けてこなかった。党員、支持者の不満は頂点にある。

 

 自ら身を処する姿勢がなく、みんなもしているから「悪いことをした」と思っていないのか。

 

 二階氏ではないが、処分が出る前に自らの態度を示してほしい。とくに堀井氏は、1000万円以上もの裏金の当事者だから、会長代行という県連のトップの職にあるが、その職を辞するべきだ。

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