金曜時評

参院選候補者調整 政策問う選択肢を - 論説委員 松井 重宏

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 第26回参院議員選挙は、有力視される7月10日の投開票日まであと100日。新年度のスタートとともに県内でも各党の動きが一気に活発化しそうだ。

 

 県選挙区(改選1)に現職の佐藤啓氏を擁する自民党は、同氏が役員を務める党青年局の活動で同局の小倉将信局長、小泉進次郎顧問らが来県。2日に佐藤氏らとともに近鉄奈良駅前で街頭演説会を行う。一方、同選挙区に前県議の猪奥美里氏を公認する立憲民主党も同日、泉健太党代表が来県、近鉄大和西大寺駅北口で馬淵澄夫衆院議員、猪奥氏らとともに街頭に立つ予定。双方とも大物の来援で選挙本番へ支持拡大を訴える。

 

 ただ同選挙区は、公明党と連立政権を組む自民の現職陣営に対し野党勢力の構図がまだ固まっておらず、野党共闘の行方、日本維新の会の対応などが今後の焦点。

 

 県内では2016年の参院選以降、野党共闘の流れが定着。昨年10月の衆議院議員選挙も1区で共産党が公認予定者を取り下げ、統一候補となった立民の馬淵氏が当選した。だが共闘に対する評価は両党間で温度差があり、また県内の組織づくりを進める国民民主党が「対自民、非共産」の立場を示していることから野党共闘の次への展望はなお不透明だ。

 

 国民は県選挙区で独自候補を探るが、玉木雄一郎代表は1人区の候補調整に応じる姿勢も示唆。共産は元大和郡山市議の北野伊津子氏の出馬を発表するとともに、今月26日には奈良市内で穀田恵二党国会対策委員長が演説、野党共闘に改めて意欲を表明している。

 

 立民と国民の調整は連合奈良の仲介が注目されるが、共産を含む野党共闘は中央レベルの判断を待つことになりそう。いずれにしても重要政策で有権者が納得できる合意がなければ選挙目当ての野合との批判は避けられない。

 

 もう一つの焦点は維新。同党は昨年の衆院選比例代表で県内の得票が自民票に迫る18万票超に達し、1区に出馬した前川清成氏が比例復活、県関係で初めて国政の議席を獲得した。ただ大阪府などに比べ県内は人材が不足。党県総支部代表の前川氏が言う「しっかりした候補者」をどうつくるのか。第三極、さらには野党第一党を目指す同党の本気度が問われる。

 

 新型コロナウイルス対策と出口戦略を見据えた経済政策、ウクライナ危機への対応、さらに改憲問題など、山積する重要課題にどう対処していくのか。各政党は政策と候補者で、有権者に明確な選択肢を示す義務がある。

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