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五輪3連覇の柔道家・野村忠宏さん講演 「最後まで諦めない」 畿央大20周年で 競技人生振り返る

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三つの金メダルを手に自身の柔道人生を語る野村さん=23日、広陵町馬見中の畿央大学

 奈良県広陵町馬見中の畿央大学(冬木正彦学長)で23日、開学20周年記念講演会が開かれ、同町出身で五輪3大会連続金メダルに輝いた柔道家、野村忠宏さん(48)が「折れない心」をテーマに講演した。町民ら約440人が熱心に耳を傾けた。

 

 野村さんは柔道一家に生まれたものの、幼い頃は野球やサッカー、水泳などさまざまなスポーツを経験したという。「親に選択肢を与えてもらい、自分で柔道を選んだ。やらされるわけではなく、自身で決断したことが柔道人生の大きな支えになった」と振り返った。

 

 天理中学校の柔道部に入部し、初めての大会は1回戦で女子に負けた。「試合でなかなか結果が出なかったが、練習でたまに背負い投げが決まると気持ち良かった。この武器を磨き続けたことで、長く世界で戦うことができた」と述べた。

 

 転機になったのは天理大学2年時の恩師の言葉だったという。コーチをしていたロサンゼルス五輪金メダリストの細川伸二さんに「その練習じゃ強くなれない。ペース配分した練習をしていて、厳しい試合で勝てると思うか」と言われ、漠然と努力していた自分に気付いた。

 

 「自分で限界を作ってしまっていた。それからは目的意識を持って練習に取り組み、乱取り(相手と組む練習)も常に試合の気持ちで臨んだ」という。

 

 意識の変化に合わせて筋肉も付き、背負い投げの技術も体に染み込み、アトランタ五輪の代表選手に。「常に前に出て攻め続け、不利な場面でも焦りを表情に出さず、最後まで絶対に諦めない。これをテーマに掲げて挑んだ。金メダルを獲得した瞬間の喜びと感動は言葉にできない」と振り返った。

 

 その後、史上初の五輪3連覇を成し遂げ、けがの影響などもあって引退。「柔道とともに生きられて幸せだった。年齢に関係なく、夢中になれるものがあると人生に張りが出る。健康に気をつけて、生きがいのある人生を」と呼び掛けた。

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