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音羽山観音寺 後藤住職の花だより - 小さな泥棒さん編 2022年秋

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庭の住職

 音羽山観音寺の周りにネットやフェンスを張り巡らしていますが、そこを通過する小動物や鳥がいます。ひと昔前はフェンスもありません。さまざまな動物が境内を出入りしていました。今回は、昔と今、お寺の「あるある」の話です。

 

イチジク収穫

 

 

明日収穫のものは 今日収穫すべし

 

 「あら。今日採ろうと思ったイチジクがないわ」

 

 一番大きなイチジクの枝を見て話します。

 

 「ここにね。いい色になったイチジクがあったのよ。跡形もないわね」

 

 落ちた様子もなく、実がきれいになくなっていました。

 

 「どうやって食べごろって分かるのかしらね。ちゃんと収穫時が分かって盗っていくのよ」

 

 小さい方のイチジクの枝に色づいた実がいくつかありました。

 

 「今日中に採らないとダメね。明日にはきっとなくなっていると思うから」

 

 さてイチジクを盗んだのは鳥なのか、タヌキなのか分かりませんが、取り合いなのは間違いないようです。

 

1日採るの忘れたら鳥に食べられてたかも

 

 

干し柿の季節に タヌキを思い出す

 

 平成9年より前、ダイニングキッチンを今のように改築するまで、台所に併設した倉庫があったそうです。

 

 「倉庫にね、ネコの小さな出入口を作っていたの。その穴からタヌキが顔を出して逃げてったことがあってね。あわてて倉庫に入ると荒らされた様子がないの。考えられるのは江戸柿。でも柿が入った箱はちゃんとフタが閉まっていたのよね。フタを開けると最後の柿1つとヘタが箱に入ってたの。江戸柿は渋柿で熟さないと食べられないから、熟したものから順番に食べてたのかも。すぐにばれないように食べたらフタを閉めて出て行ってたみたい。賢いわね」

 

 最後の1つはまだ熟してなくて助かったのだとか。もちろん違うところに片づけたそうです。

 

 「以前、吊るし柿をしてたら、だんだん数が減ってきてね。その時、工事の大工さんが食べたのかと思ってたの。犯人はハクビシンかタヌキだったみたい。それからは外に干すことはしないようにしてたのよね」

 

 小さな泥棒さんは今もどこかに姿を隠し、お寺のごちそうを狙っているみたいです。

 

収穫したイチジク

 

 

 

音羽山観音寺

山の中にある尼寺。桜井市南音羽

JR・近鉄桜井駅下車、桜井市コミュニティバス談山神社行、下居下車、約2km。火曜日閉門。

17日の御縁日が火曜日の時は開門、翌日閉門。

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