万葉車窓

吉野口-葛(近鉄吉野線)吉野口-掖上(JR和歌山線) - 巨勢寺跡、つららの椿

 

 木へんに春と書く椿(つばき)。春を代表する花のひとつだ。
 『 巨勢(こせ)山の つらつら椿 つらつらに 見つつ思(しの)はな 巨勢の春野を 』
 吉野口駅の北に聖徳太子建立と伝える巨勢寺跡がある。巨勢氏の氏寺だったこの寺も、今は塔の心礎が名残を留める。
 吉野口駅は昔、貨物の取り扱い駅で、近鉄と当時の国鉄との間の窓口となっていた。
 広い構内で「丸窓」と呼ばれた近鉄の電気機関車が入れ換え作業などを行っていたのが懐かしい。大きな寺も鉄道も、時の流れに流されるのだろうか。
 今回、数度にわたる撮影では、行くたびごとにツバキの花が増えていた。春の充実感。

 

写真と文 本紙・藤井博信

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